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日々の何気ない一コマ一コマはキラキラ輝いた光の雫。                   そんな雫たちを綴ってゆきます♪
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父が行方不明になったのは
10月14日のことでした。

 

もし家にいるなら
顔を見に行ってみよう♪



そんな気持ちで
退院間もない父の携帯に電話したのは
14日13:00。


留守電でした。



友達と一緒にやっている畑に行ったのかな・・


マメな父は着信履歴を見つければ
すぐに返信してくれるので
特に心配もせず
そのまま実家行きは止めにしました。





ところが
夕方になっても返信がありません。



なんとなく
もやもやと嫌なカンジがして
メールや電話を頻繁に入れるが不通。



実家の義妹や
出張中でその日帰ってくる予定の母とも連絡を取り合うも
やはり誰も父と連絡が取れないとのこと。



とうとう20:00を過ぎて
不測の事態が起きていると確信しました。






20:15

大急ぎで仕事を終えて
子供たちを夫に託し
新幹線で帰ってくる母を迎えに行きがてら
車で父の行方を捜します。




 案の定
合流した母は気が動転している様子が分かる。


もしかしたら母を迎えに駅へ来ているかもしれないと
かすかな希望を持っていたけれど
どこにも父の姿はない。



父の行きそうな場所を走り回ってくれている
義妹や甥っ子と電話をやりとりしながら
私と母も駅を諦めて家に向かう。



助手席で
パニック寸前になっている母を見ているうちに
私はどんどん冷静になってゆきました。



父は
たとえ何があっても
家族に心配をかけるような行動をする人間じゃない。



ならば今の状態は?



父にも予想できなかった
何かが起こったとしか考えられない。





義妹が電話で教えてくれた話では

「今日は、お父さん朝から寒い寒いと言ってたんです。
午後私が仕事に出かける時も
布団に横になって寝てました。

そして○○(甥っ子)が学校から帰って来た3時に
玄関先ですれ違うようにして出かけて行ったんだそうです。
その時、○○の存在が見えてないかのように通り過ぎたので
”ただいま”って声かけたら びっくりして顔を見て
無言のまま行っちゃったって・・・」




午後3時までは家にいたんだ・・・・


1時に電話した時
お父さんは家にいたのに。



悔しい気持ちで
泣きそうになるけれど
今私は泣いてる場合じゃない。




この時
口にこそ出さなかったけれど
私の脳裏に浮かんだ父の居場所。

それは
父の生まれ育った隣県へつながる国道。
県堺は山道だ。



父は
熱で朦朧とした状態で
生家を目指したのじゃないだろうか。

そして
真っ暗な山道でハンドル操作を誤って・・・・・・・・






そんな絶望的な憶測の中
実家へ向かっていると

甥っ子から電話が。


父が家のすぐ近所を歩いているところを
見つけた、と。



助手席で電話を取った母は
「みつかったの!?みつかったのね!!?
ありがとう!!!!」
と、絶叫に近い声で返事をする。





みつかった。。。





私が泣くより早く
隣で母が号泣したので
またもや冷静になる私。







10分後




茶の間で父と再会。





もう会えないかもしれないと思った父がいる。



不安と心配で
呼吸をするのを忘れてたみたいに
この時やっと深く息が出来た。









父は

やはり意識が朦朧としていました。


そんな状態の中でも
今日が母の出張の最終日で
自分が迎えに行かなければならないことだけは
忘れなかった。



午後9時のお迎えを
午後3時に出発して



父が向かった先は

なぜか
家から車で2分のスーパーの駐車場。




けれど体がつらくて
店内に入る力が出ない。


仕方ない、ちょっと休もう。



そうして目を瞑って

起きた時には辺りは真っ暗。
(午後8時頃と推測)



家に戻ろうとエンジンをかけると
今度は車が動かない。

(エンジンをかけっぱなしで眠ってしまったらしく
エンストを起こしていたと後に判明)



仕方なく
家に向かって歩き出すが

胸が苦しくて
何度もよそのお宅の玄関先に座り込んでは休み
また少し歩いては休み・・


としていたところを
甥っ子たちが偶然見つけたらしいのです。









茶の間で
ぐったりと座り込んでる父。




痴呆症になっちゃったのかな。



それならそれでいいや。


ここに居てくれさえすればいいよ。




そんな気持ちで
ご飯をつまむ父を見守っていました。







後で分かった話ですが


父の携帯は
その日ずっとマナーモードになっていたそうです。


それでも普通なら
履歴を確認して済むことだったのですが・・


この日着信された100件を超える家族からの電話のせいで
父と再会した時には電源が切れていました。






お腹が満たされて
布団にもぐりこんだ父を見届けて

午後11時
家に戻ることにしました。






ようやく一人になった車内で
私はわんわん泣きました。










父が救急車で運ばれたのは
それから1時間半後のことでした。


 
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