日々の何気ない一コマ一コマはキラキラ輝いた光の雫。
そんな雫たちを綴ってゆきます♪
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旅館である我家に泊まりにいらしたお医者様ご夫妻。
そのごくごく普通のお客様との出逢いが
私の紅茶との出逢いでもありました。
◇◆◇
おみやげにと頂いた品の良いグリーンの袋の中身は、紅茶でした。
そして袋に貼られた【N-SPECIAL】の文字。
「私紅茶が大好きでね。
それが高じて自分で紅茶を作ってしまったの(笑)。」
お医者様の奥様として、優雅な生活を送られてきたその方は
大好きな紅茶をどうしても自分で作りたいとの思いから
紅茶作りに相応しい土地を求めて、中国・ベトナムなど
2年の歳月をかけてご自身の目と足で探し歩き
ようやく辿り着いたのがスリランカのウバ。
そこへ月に一度、1週間の滞在で紅茶の栽培・管理を
今も続けていらっしゃいます。
そうして出来上がったオリジナルのウバ茶は
かのエリザベス女王が「素晴らしい」と絶賛し、またスリランカの
紅茶として星ひとつを獲得、地元紙に大きく報じられました。
今目の前で我家の浴衣でゆるりと寛いでいらっしゃる、
御歳60歳のこの方がそんなすごい事を成し遂げ、
今なお走り続けているだなんて・・・
へぇ~・・ほぉ~・・と感嘆の相槌しか出てこない私に、
その方は驚きの提案をして下さったんです。
◇◆◇
「私の横須賀の自宅で開催されている
紅茶教室にいらっしゃいません?
それから、これは大女将のお許しがないと
難しいかもしれないけれど、スリランカは
モルディブから飛行機で40分で行ける所なの。
お子さんたちを連れて、バカンスしがてら
私の紅茶畑へいらして頂けたら見学も出来るし、
私の家で良ければ泊まっていかれてもいいし。」
・・・・・
あまりの壮大なお話に、それをリアルに想像出来ずにいましたが
その後の奥様の言葉に胸が一気に高鳴りました。
「もしも本気で紅茶を学びたいという気持ちがあるなら
この旅館の一角に喫茶店・・というかちょっとした寛げるスペースで
紅茶をお出しして、そして売ってみたら?
貴方がブレンドして貴方の名前が付いた紅茶。 ”MOBU-SPECIAL” 」
横須賀で紅茶教室・・・
スリランカの紅茶畑見学・・・
そして「MOBU-SPECIAL」・・・
全てが夢のようなお話です。
でもこの奥様はゼロから全てを始められた。
思えば、私は20歳を過ぎた頃から大の紅茶好きだった。
コーヒーが苦手というのもあるけれど、
朝食には必ずミルクティー。
レストランやカフェでも紅茶以外は殆んど頼んだことはない。
でも、この紅茶でなきゃ・・なんてこだわったり
もっと美味しい紅茶を・・なんて探し歩いたり
そういう探究心は皆無だった。
そんな私なんかに、自分の紅茶を作るだなんてこと
出来るだろうか。。。
後ろ向いた気持ちのまま
N-SPECIALでミルクティーを作って飲んでみました。
初めてでした。
こんなに強い、でも優しく立ち上る香り、苦味のない深い味。
これまで飲んだことのない、最高に美味しい紅茶でした。
こんな紅茶を、私も自分で作ってみたい・・・
出来ないかもしれない。
でも、やってみたい。
やってみよう。
この時私は
私の紅茶をみつける旅に出ようと決めたのでした。
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